東日本大震災物故者慰霊の旅

去る3月6日より2日間、東北の南三陸を中心に東日本大震災物故者慰霊読経供養に行かせていただきました。
 世間では震災から「もう6年」「まだ6年」と言った言葉が繰り返し報道されていますが、どちらの意味をとっても、大変考えさせられる行程となりました。

内陸の街と比べて沿岸部はまだまだ民家や商店といった建物は少なく、何もない空き地のような場所が目立ち、津波の爪痕が未だに目に付きました。

また、我々がお経をあげさせていただいた各地の慰霊碑には、地方からの観光客に混じって地元の人が献花やお線香を持って手を合わせている光景を何度も目にしました。
震災から6年経ちますが、我々以上に震災と向き合ってきた地元の人々の心には未だに震災の記憶が深く残っていると思いますし、失われた景色を見てどういう思いを抱かれているのかと考えたらなんと言葉をかけて良いのかわからず、自分の無力さを痛感しました。
 今回の巡拝は、1人の僧侶としてはもとより、1人の人間として、自分が被災された方々とどう向き合っていけば良いのかと、改めて考えさせられる2日間の行程となりました。