神奈川青年教師会は、6月11日午後1時半より、『口永良部島噴火災害救援托鉢行』を横浜弘明寺商店街にて行いました。5月29日、鹿児島県口永良部島の新岳にて噴火による災害が発生しました。死者こそ出なかったものの、島民は全島避難を余儀なくされ、火山活動は依然活発と見られており、島民は帰還も叶わない状況です。托鉢を始めますと、ちょうど地元の小学生が大勢で地域学習のために商店街を訪れているところでした。私達の如法衣姿を見て、「お坊さんだ」「昔の格好してる」「何してるんだろ」などと興味が湧いて来たようで、子供達は質問をして来ました。
「すみません、何をしているんですか?」
私達は托鉢の趣意書を見せながら、口永良部島の噴火のこと。災害の為、島民の方々が島に帰るのが困難なこと。島民の方々の生活の立て直しの為のお手伝いを少しでも出来たらと思い、托鉢行をしていることを、子供達の身に置き換えたりして、話をしました。
子供たちは素直です。「大変だ!けど、僕達、お金をもっていないよ!」と、言う子供達。
そんな子供達に「今、寄付しなくていいんだよ、世の中には困っている人達が沢山居るということを忘れないで居てくれたら、それで良いんだよ。身の回りでも、居るかも知れないよ。」とだけ伝えました。子供達は礼儀正しく、「お話、ありがとうございました!」とお辞儀を。こちらも身が引き締まるお辞儀でした。
重要なのでは決してありません。先ほどの小学生達のように私達の姿を見て、災害支援や救援に興味や関心を持つ人達が少しでも増えたなら、それは大変に価値あること。
何事かを達成するということが目的ではなく、ただ路傍に立って、慈悲の実践を。
時折、ふと、ご喜捨頂いた方々の想いに、救われているのは実は私達の方なのかも知れないと感じることがあります。しかし、それを自分達だけのものにはせず、普く一切に及ぼして行くことが重要なのではないか、考えさせられる事が多い托鉢行でもありました。
御喜捨頂いた浄財49,709円は、日本赤十字社を通じて口永良部島噴火災害支援に役立たせて頂きます。
(記事:野村)