第3回弘法大師足跡巡礼の旅2

2日目、高野山は朝より雪が降っておりました。時節柄、普段より参拝される方々も少ないように感じましたが、それでも御廟橋を渡れば、お大師様のお力にあやかりたいと、その日も多くの参拝客の姿が見受けられました。

そのような中、奥之院燈籠堂にて、私たちは、根幹事業クライマックスとも言える弘法大師足跡巡礼結願法会を、ついに執り行うことができました。

神奈川宗務支所長真田有快僧正及び神奈川青年教師会入谷光裕会長、お二人の御導師様のもと、青年会員一同で奠供・唱礼・理趣経・慶讃文・諸真言・廻向をお唱えさせて頂きました。

吐く息は白く、経本をめくる指先も震え気味ではありましたが、いくつもの燈籠のぽうっとした暖かな光の中では、心を整えることができ、お大師様に、ここまでお導きいただいたことを感謝し、そしてまだ続く旅路をどうか御見守りいただきますよう、しっかりとお勤めをさせて頂くことができました。

続いて訪れた奈良の犬飼山轉法輪寺では、寒い中にも関わらず、門前で檀信徒の方々が御詠歌をお唱えし、私たちを迎えて下さいました。

堂内にて、力強い太鼓の音と共に心地よくお勤めをさせて頂き、「大師明神御邂逅」の掛け軸を拝見させて頂きながら、ご住職よりご法話を頂戴致しました。


お大師様は修禅の道場を求め、この地(奈良県五條市)を巡行されていた折、白黒二匹の犬を連れた狩人に出会い、その犬の道案内により無事、高野山へと辿り着くことができました。後に、お大師様が狩人の姿をした「狩場明神」に出会ったその場所に轉法輪寺が建立されることになったそうです。お大師様とゆかりのある神様には、その神領を寄進された丹生明神(丹生津比売神社)もいらっしゃいます。

そちらには幾度か参拝をさせて頂いたことはありましたが、今回初めて、この巡礼の旅に参加をさせて頂いたことで、こうしてまたお大師様と大変ご縁の深い場所を訪れることが出来たのは、大変有難く嬉しく思いました。また、このような機会がありましたら、是非とも参加させて頂けたらなと思います。

合掌